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院長の歯科ブログ

Director's Dental Blog

歯周病と認知症の意外な関係

歯周病が「脳」まで影響する?認知症との意外な関係とは

公益社団法人  日本口腔外科学会  認定医
特定非営利活動法人  日本顎咬合学会  会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会  会員
ILSC即時荷重研究会  理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック  院長
歯科医師  丸林浩太郎
歯科衛生士  高波可奈子

こんにちは!船橋森谷歯科クリニック、歯科衛生士の高波可奈子です。
前回のお話は「むし歯になりやすい習慣」というお話でした。
今回は、歯周病と認知症の意外な関係について分かりやすく解説し、今日から見直せるポイントをお話していきたいと思います。




「最近、物忘れが増えたかも」「集中力が続かない」。そんなふうに感じたことはありませんか?
ストレス、睡眠不足、あるいは年齢のせい…と考えるのが一般的かもしれません。
しかし近年、意外なものが「脳の健康」に深く関わっていることが明らかになってきました。
それが「歯周病」です。
一見、無関係に思える「歯」と「認知症」。
実は、歯周病を放置することが、認知症のリスクを高めてしまうという研究結果が次々と報告されています。
なぜ口の中のトラブルが脳にまで影響するのか、その仕組みと対策について解説します。

 

目次

なぜ「歯」が「脳」に影響するのか?

「噛む」ことが脳を守る

今日からできる「脳と歯」を守る習慣

まとめ◇未来の自分を守るために

なぜ「歯」が「脳」に影響するのか?

結論から言うと、最大の理由は「炎症」にあります。
歯周病は、歯と歯茎の境目にプラーク(歯垢)が溜まり、歯茎が腫れたり、歯を支える骨が溶けたりする感染症のひとつです。
この歯周病菌は、皆さんのお口の中にいる常在菌ですが、ただ口の中に留まっているだけではありません。

若いうちは免疫の作用で歯周病菌の活動を抑えることができますが
年齢と共に免疫が衰えてきたり、歯磨きが上手くいかずお口の中で歯周病菌が増えて活性化されていくと
歯茎が腫れて血が出たり、口臭、歯がグラグラ動く、噛むと痛い等の症状が現れます。
歯周病菌は歯茎の腫れた部分から血管に入り込み、全身を巡ってしまうと、全身の臓器に悪影響を及ぼすことが報告されています。
そのうちのひとつが「脳」です。

1. 脳内の炎症を誘発

歯周病菌が作り出す物質が脳内に侵入すると、脳内で過剰な炎症を引き起こします。
これが、脳の神経細胞を傷つけ、アルツハイマー型認知症の原因物質とされる「アミロイドβ」というタンパク質の蓄積を促進してしまうのです。

2. 脳の血流への悪影響

歯周病によって血管がダメージを受けると、脳への血流も悪化しやすくなります。
脳に十分な栄養や酸素が届かなくなることも、認知機能の低下を早める要因となります。


「噛む」ことが脳を守る

歯周病が進行して歯が抜けてしまうと、もう一つのリスクが生じます。それは「噛む機能の低下」です。
人は食べ物を噛むとき、顎の筋肉が動き、それが脳に強力な刺激を送ります。
この刺激は脳の血流を良くし、記憶や学習を司る「海馬」という部位を活性化させます。

逆に、歯が悪くて噛めないと、脳への刺激が激減します。これが「脳の老化」を加速させてしまうのです。
実際、自分の歯が多く残っている人ほど、認知症になりにくいというデータも数多く存在します。
つまり、「歯を守ることは、脳を守ること」と言っても過言ではありません。


そしてその歯周病のリスクは、30代から高まっていく傾向があります
免疫や体力は30代以降少しずつ低下し、働き盛りの30代、40代、50代を経て
60代になり気づいた頃には重度の歯周病になっていたということも珍しくありません。
重度の歯周病になってしまうと歯周病を完治させることは難しく、歯を抜いた後は入れ歯やインプラントなど抜いた歯の代わりとなるものを補わなくてはなりません。

自分の歯で噛む力と比較すると

部分入れ歯は約30〜40%、総入れ歯では約10〜20%まで落ちると言われています。
インプラントは自分の歯と変わらない力で噛めますが、手術の為の費用や時間がかかります。
つまり、自分の歯に勝るものはないということですね。

 

今日からできる「脳と歯」を守る習慣 

「歯茎からの出血」をサインと捉える

歯磨きで血が出るのはお口の中で炎症が起きているというサインです。放置せず、早めに歯科医院で検診を受けましょう。

プロのクリーニングと正しい歯磨きを習慣に

毎日の歯磨きはもちろん大切ですが、それでも取りきれない汚れは蓄積されていきます。
プロによるクリーニングと正しい歯みがきの方法を身につけましょう。
3ヶ月に一度は歯科医院で定期検診を受けることが、歯と脳の健康への最短ルートです。

「噛む」ことを意識する

時間に追われる現代人の中には無意識に早食いになってしまう方も多いのではないでしょうか。
食事の際は、なるべくよく噛んで食べる習慣をつけましょう。




まとめ◇未来の自分を守るために

「歯医者に行くのは歯が痛くなってから」という考えはもう古く、今は予防の時代と言われています。
お口の健康は、単に美味しい食事を楽しむためだけではなく、「自分らしくあり続ける未来」を守るために必要なことだと言えるでしょう。
今日からできる一番の認知症予防は、意外と身近なお口の健康の質を高めることかもしれません。
しばらく歯科検診を受けていない方はこの機会に一度受けてみてはいかがでしょうか。

それが、歯周病と認知症の予防の第一歩になります。

公益社団法人  日本口腔外科学会  認定医
特定非営利活動法人  日本顎咬合学会  会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会  会員
ILSC即時荷重研究会  理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック  院長
歯科医師  丸林浩太郎
歯科衛生士  高波可奈子

 

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私たちが記事を書いています!

院長丸林 浩太郎

船橋 森谷歯科クリニック 院長

1980年 福岡県福岡市生まれ。
東京歯科大学歯学部卒業後、7年間口腔外科にて勤務。
2014年からの5年間医院の分院長として勤務したのち、2019年に船橋 森谷歯科クリニック院長に就任。

プロフィールを見る

歯科医師丸林有紀子

船橋 森谷歯科クリニック 歯科医師

1980年 千葉県船橋市生まれ。
東京歯科大学歯学部卒業後、総合病院や歯科医院にて勤務したのち、森谷歯科医院(船橋 森谷歯科クリニックの前身)を前院長から引き継ぎぐ。
「お口の健康は心と体の健康」として患者様と協力しながら予防や治療に取り組む。

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歯科衛生士高波可奈子

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