Director's Dental Blog
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック
院長 歯科医師 丸林浩太郎
歯科助手 渡辺奈緒美
みなさん、こんにちは！
船橋森谷歯科クリニック、歯科助手の渡辺奈緒美です！
前回は、乳歯のむし歯は放置しても大丈夫？という内容のお話しでした。
原因不明の湿疹やお口の中の痒みやただれ、それはもしかしたら「金属アレルギー」かもしれません！
金属アレルギーと聞くと、ピアスやネックレスなどの金属製のアクセサリーが身体に触れることで起きるものと考える方も多いと思います。
歯の詰め物被せ物の金属から起こる場合もあるのはご存知でしょうか？
今回は「歯科用金属で起こる金属アレルギー」についてお話しします！
金属アレルギーは金属から溶け出した金属イオンが体内に吸収されることで発症します。
また、それまで症状がなくても数年後に発症する場合もあります。
口腔内の症状
口腔内に現れる金属アレルギーの症状としては、
・口内炎
・口角炎
・口唇炎
・味覚障害
・粘膜のただれ、痒み
などがあります。
重篤になると手のひらや足の裏、背中など、全身に湿疹が出ることもあります。
では万が一、自分に金属アレルギーがあることに気付かず金属の詰め物を入れてしまった場合、どうすればよいでしょうか？
歯科用金属のどの金属にアレルギーがあるのかは皮膚科行うパッチテストで調べることができます。
歯科治療に使われている金属は、いろいろな金属が混ざっている合金で、その中にはアレルギーを起こしやすい金属も含まれています。
・アレルギーを起こしやすい金属
金、銀、チタン
・アレルギーになりやすい金属
ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、スズ
※中でもニッケルが一番アレルギーを起こしやすく、とくに入れ歯のバネの部分(クラスプ)や歯列矯正で使われているワイヤーにも使用されています。
入れ歯の場合は金属のバネがついていないものに変えたり、詰め物や被せ物はセラミックやジルコニア、CAD/CAMなど、金属ではない素材のものに変えることで症状が改善します。
金属アレルギーは、お口の中だけでなく全身の皮膚に症状が出る場合もあります。
自身では、症状の原因が歯科用金属であることを判断できることは少なく、原因不明のまま症状が放置されてしまうケースも少なくありません。
セラミックやジルコニア、バネがついていない入れ歯などのメタルフリー治療はアレルギーを起こしにくいだけでなく、二次むし歯のなりにくさ、審美性においてもメリットがあります。
アクセサリーなど金属を身につけていないのに金属アレルギーの症状がある場合は、お口の中の金属が原因の可能性も疑って、歯科医院を受診してみるのもよいと思います。
船橋森谷歯科クリニックでも、金属材料を使わないメタルフリー治療を行っていますので、お気軽にご相談ください！
それでは！
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
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