Director's Dental Blog
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
こんにちは!千葉県船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックの院長丸林浩太郎です。
前回は矯正治療についての内容でした。(前回ブログ「ワイヤー矯正と歯列矯正マウスピース型(カスタムメイド)矯正装置 ワイヤー矯正とマウスピース型(カスタムメイド)矯正装置それぞれのメリット、デメリットとは?」はこちら)
今回は「口内炎」です。
口内炎はむし歯や歯周病と同様、私たちにとって身近な病気の一つではないでしょうか?
むし歯や歯周病にはなったことはないけど口内炎はできた経験がないという人はほとんどいないと思います。
口内炎の原因は多種にわたります。
主な原因としては
・細菌やウイルス感染
・免疫力の低下
・誤咬
によるものなどがありますが、日常的に多いのは免疫力の低下と誤咬によるものだと思います。
他にも硬い食べ物で口の粘膜に傷ができたり、入れ歯や矯正器具などの刺激、さらには歯の尖っている部分が舌や粘膜を刺激して口内炎ができたりすることもあります。
実は口内炎は何もしなければまったく痛みはありません。
口内炎の痛みの根本は”接触痛”です。つまり、口内炎に何かが触れると痛みを感じるということです。
同じ痛みでもむし歯の痛みとはちょっと違いますね。
口内炎の痛みは接触痛なので、口内炎の表面を何かで覆ってしまって、直接口内炎に物が触れないようにすれば理論的には痛みは感じなくなるはずですよね。
とはいえ、それができないからみなさん口内炎の痛みに苦しんでいるわけですが…
むし歯は口内炎とは違い、大きくなってしまうと何もしなくても痛いし、何かが触れようものなら耐え難い激痛を伴いますよね。
むし歯の痛みは本当に嫌なものです。
口内炎は一度できると完全に治癒するまでに少なくとも1週間ぐらいはかかってしまうことが多いです。
大きいものができてしまうと2週間以上その痛みに耐えなければならないこともありますよね。
口内炎は口腔内の粘膜をケガしたようなものです。
口の中以外のケガは物が接触しないように絆創膏を貼ったりして傷を保護することも可能ですが、口の中に絆創膏を貼るわけにはいきません。
しかも口の中は非常に過酷な環境です。
口の中には500~700種類、1000億~3000億もの細菌が住み着いており、さらにそこへ硬いものや軟らかいもの、熱いものや冷たいもの、辛い物やしょっばいもの、丸いものや角ばったものなど様々なものが入ってきます。
そんな過酷な環境にさらされている粘膜をケガしてしまえば、治癒するのに時間がかかるのはある意味当然といえるかもしれません。
この厄介な口内炎、早く治す方法はないのでしょうか?
口内炎用の塗り薬を処方してもらうというのももちろん口内炎を早く治すための方法の一つといえますが、それが答えといってしまっては元も子もありません。
もちろんその原因が入れ歯の不適合であれば入れ歯を調整してもらう必要がありますし、矯正器具が当たってしまっている場合は矯正担当医に何か対策を講じてもらう必要があるかもしれません。
患者さん自身でできる方法ももちろんあります。
最も高い効果が期待できるのはやはり口の中を清潔にしておくことです。
さらにそこに殺菌力の高い洗口液で消毒すると口内炎の治癒までの時間はかなり短縮されると思います。
私個人的な意見ではありますが、ポピドンヨードのうがい薬で頻回にうがいをすることは非常に効果が高いと感じています。
うがいをするタイミングは就寝前はとくにしっかり行うことをおススメします。
何だそんなことかと思われたかもしれませんが、これが本当に効果があります。
簡単で効果が高い方法なので、いざ口内炎ができてしまったときには試す価値ありですよ。
もう一つ口内炎を早く治す方法として、歯医者さんでレーザーを照射してもらい、口内炎の表面を焼くというものがあります。
口内炎の表面をレーザーで焼いて、粘膜の表面のたんぱく質を凝固させます。
そうすることで表面の接触痛がかなり軽減され、さらに口内炎への細菌感染も防ぐことができます。
その結果口内炎の治癒期間はかなり短縮されます。
レーザーの照射時間は30秒ぐらいですので非常に簡単で効果の高い治療法といえます。もちろん保険適用の治療です。
千葉県船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックでも口内炎のレーザー治療を行っていますので、口内炎でお困りの方はお気軽にご相談下さいね。
それからお食事のなかではビタミンB群をしっかり摂取しましょう。
ビタミンB群は魚介類や貝類、肉類に多く含まれています。
魚介類ならサケやサバ、貝類ならアサリやしじみ、お肉ならレバーや豚肉に多く含まれています。
サプリメントなどで補給する方法もありますが、やはり自然の食物から摂取するのが望ましいと思います。
口内炎は非常に身近なお口の中の病気です。にもかかわらず一度できると食事にも支障をきたすことも多く、厄介な病気です。
むし歯や歯周病予防と同様、お口の中を清潔に保つこと口内炎を早く治す、口内炎を予防することについての最重要ポイントです。
お口の中の状態や環境を知っておくことが大切ですね。
それでは!
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