



Director's Dental Blog
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック
院長 歯科医師 丸林浩太郎
歯科助手 渡辺奈緒美
みなさん、こんにちは!船橋森谷歯科クリニック歯科助手の渡辺奈緒美です!
前回は「歯の王様、6歳臼歯を守ろう!」についてお話ししました。
むし歯や歯周病は口腔内の2大疾患といわれています。
できるだけ歯を保存できるのが理想という考えもありますが、残念ながらやむを得ず抜歯に至ってしまうこともあります。
そこで今回は、歯を抜いたあとにおこる偶発症の中でも起こりやすく、症状の強い、「ドライソケット」についてお話ししていこうと思います!
抜歯後、「数日たってから強い痛みが出てきた」「痛み止めが効かない」そんな経験をしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
その症状、ドライソケットの可能性があります。
ドライソケットは、抜歯後に起こることがあるトラブルの一つで、通常の経過とは異なり強い痛みを伴うのが特徴です。
今回は、ドライソケットの原因や症状、そしてドライソケットを予防するために気をつけたいポイントについて、お話しします!
ドライソケットとは、抜歯後の傷口(抜歯窩(ばっしか))にできるはずの血のかさぶた(血餅(けっぺい))がうまく形成されなかったり、取れてしまったりすることで起きるトラブルです。
血餅は、抜歯窩を覆い、骨や神経を保護する役割があります。
しかし、この血餅が何らかの理由で失われてしまうと、骨や神経がむき出しになり、強い痛みが出てしまうのです。
これがドライソケットです。
ドライソケットの代表的な症状は以下の通りです。
通常、抜歯後の痛みは1〜2日程度で徐々に落ち着いてくるものですが、ドライソケットでは逆に日を追うごとに痛みが増してくるのが特徴です。
ドライソケットは、以下のような理由で起こりやすくなります。
とくに親知らずの抜歯後に多く見られます。
親知らずは骨の中に深く埋まっていることも多く、抜歯後の穴が深く大きくなるため、血餅が安定しにくいのです。
ドライソケットを予防するためには、抜歯後の過ごし方がとても大切です。
以下のポイントに注意しましょう。
1. 抜歯当日はうがいを控えめに
何度も強くうがいをすると、せっかくできた血餅が流れてしまいます。
歯科医院で指示された通り、優しくうがいをしましょう。
抜歯後、頻繁にうがいをするのは止めましょう!
過度のうがいは、ドライソケットになる大きな原因のひとつです。
しばらくの間、傷口は安静にしておいてください。
2. 喫煙は避ける
喫煙もドライソケットの大きなリスク因子です。
可能であれば抜歯前後数日は禁煙しましょう。
3. 傷口を舌や指で触らない
気になっても、触ることで血餅が取れてしまったり、細菌が入りやすくなったりします。
抜歯後1~2日は舌や指などで触ったりしないようにしましょう。
ドライソケットは抜歯後に起こることがある合併症の一つですが、正しくケアをすれば予防も可能です。
中でもうがいをしすぎてしまったことが原因であることが多いです。
とくに抜歯後は、食渣が詰まりやすかったり血の味がしたりして頻繫にうがいしたくなりますよね。
しかし良かれと思ってしていたうがいが逆に治りを遅くしてしまったり、ドライソケットの原因になってしまうことがあります。
船橋森谷歯科クリニックでも抜歯後のうがいについてしっかりと説明します!
また、患者さまには抜歯翌日に傷の確認のためにご来院いただき、傷の状態、痛みの程度、血餅がしっかりできているかなどを確認することもあります。
親知らずの抜歯後、「なんだか痛みが強いな」「日に日に痛みが強くなってきた気がする」という時は、早めにご相談ください。
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
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