



Director's Dental Blog
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 中島里佳
こんにちは!
千葉県船橋市の歯医者、船橋森谷歯科クリニック、歯科衛生士の中島里佳です。
前回のブログは「歯医者の専門性」という内容でした。
今回は「お口の中のできもの」についてお話ししたいと思います。
お口の中のできものと言われると口内炎を思い浮かべる方が多いと思いますができものには様々な種類があり、ものによっては早期治療が必要なことをご存知でしょうか。
今回はお口の中のできものの種類と特徴、患者さんから多く質問を受けるものを詳しくご説明していきます。
口内炎とはお口の中の粘膜に起こる炎症の総称で、いくつかの種類があります。
口内炎の中で最も多く、白色で円形なのが特徴です。
原因ははっきりしていませんが疲労や睡眠不足、ストレスや栄養不足による免疫力の低下が考えられています。
外傷性口内炎と呼ばれ、やけどなど粘膜の損傷・入れ歯や矯正器具の不具合などが原因です。
水ぶくれや赤くただれたように見えるのが特徴です。
ヘルペスウイルスの感染によって発症し、生後6ヶ月~3歳に多い口内炎です。
激しい痛み・発熱を伴い、お口の中に複数の水泡ができるのが特徴です。
舌や頬などに白い苔のようなものが付着し、舌の痛み・味覚の異常などの症状が出るのか特徴です。
口腔がんとは舌や歯茎など口の中の粘膜に発生する悪性腫瘍です。
口内炎のように出現することが多く、二週間以上治らない場合は口腔がんの可能性があります。
原因は様々ですが、粘膜に刺激が加わることや、長年の過度な飲酒・喫煙があげられます。
口腔がんは早期発見し治療をすれば治る可能性が高いですが初期症状が出にくいため、不安があれば歯科医院での診査をおすすめします。
お口の中には唾液が作られる大唾液腺と小唾液腺という器官があります。大唾液腺は舌下・耳下・顎下の3か所にあり、小唾液腺はお口の中の粘膜に無数にあります。
小唾液腺を噛んでしまったりして管を傷つけると唾液が正常に分泌されずにたまることがあります。
これが粘液嚢胞です。
痛みはほとんどなく粘膜と同じような色で透明感かあるのが特徴です。
粘液嚢胞は悪性化することはないので気にならない場合はそのままで問題ありません。
本来伸びていくはずの血管が変化して異常な形になったものが血管腫です。
血の塊なので赤黒く透けて見えるのが特徴で、悪性化することはありません。
粘液嚢胞も血管腫も大きくなったり、日常生活に支障が出る場合は歯科医院で外科的に除去するのをおすすめします。
神経がない、または神経の治療を行った歯の根の先に溜まった膿の出口を瘻孔といい、口内炎のようなものが歯茎に現れるのが特徴です。
根の先に膿がたまる原因は根尖病変・歯周病・歯根破折など様々あり症状が出ない場合もあるため、気になることがあれば歯科医院での診査がおすすめです。
舌の表面にある多数の突起を舌乳頭といい、いくつかの種類があります。
舌全体の小さな突起で、触感を感じる役割があります。
舌全体にある小さな突起で、先端が赤く見えます。
舌の付け根に近いあたりにあるひだ状の乳頭で、舌の側面に見られます。
舌の付け根にある大きな乳頭で、10個前後並んでいます。
茸状乳頭・葉状乳頭・有郭乳頭には味を感じる役割があります。
骨隆起とは歯茎や上顎、舌の裏側にできる骨の塊でできた隆起で、歯ぎしりや食いしばりが原因で骨が発達したものだと言われています。
骨隆起自体に問題はありませんが、入れ歯を入れるのに邪魔になる、歯磨きがしにくい、発音障害など支障が出る場合は処置が必要になります。
お口の中のできものは、良性のものもあれば、放置すると悪化するものや重大な病気の可能性もあります。痛みがないからと安心せず違和感があれば早めに歯科医院を受診することが大切です。
また、定期的な歯科検診を受けることで異変を早期に発見し、適切な対応が可能になります。
健康なお口を維持するためにも気になる症状があれば早めの受診と定期検診をおすすめします。
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
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