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院長の歯科ブログ

Director's Dental Blog

むし歯治療の前にやることがある?~治療計画の重要性について~

むし歯を治療する前に行う大切なこととは?

細菌数の減少、治療計画の重要性について

公益社団法人  日本口腔外科学会  認定医
公益社団法人  日本口腔インプラント学会  会員
特定非営利活動法人  日本顎咬合学会  会員
ILSC即時荷重研究会  理事

千葉県船橋市  森谷歯科クリニック  院長
歯科医師  丸林浩太郎

こんにちは!
千葉県船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックの院長、歯科医師の丸林浩太郎です!

前回のブログは「入れ歯にすると口が乾く?食べ物の味が変わる?その原因と対策は?」という内容でした。
≪前回ブログはコチラ≫

今回はむし、歯治療の前に行う必要がある重要なことを当院の考え方や治療方針を踏まえた上でお話していこうと思います。

 

森谷歯科クリニックの治療方針は「現在ある歯をとにかく長持ちさせたい」

森谷歯科クリニックの歯科治療における治療方針は、

・現在むし歯や歯周病などの歯科疾患がある場合はしっかりとした診査、診断を行い、的確な治療を行う
・考えられる治療方法はそれぞれのメリット、デメリットをわかりやすく丁寧に説明し、その患者さまに最適と思われる方法をご提案する
・治療が完了したら、その歯科疾患が再発しないよう、徹底的に患者さまの口腔内の健康を患者さまと協力して維持する

です。
もちろん治療中はできるだけ痛くないように、術後腫れないように、できるだけ歯を削らないよになどの手技的な部分の方針もありますが、考え方として大きな柱となる治療方針は上記の3項目です。

この3項目は自分が患者だったらどのような治療を受けたいか、どのような歯科医院に通院したいかを考えた結果です。

 

むし歯の治療はお口の中の細菌の数を減少させてから!

むし歯や歯周病の原因は細菌です。

そしてお口の中には約500種類、3000~5000億匹もの細菌が生息しているといわれています。

また、歯科治療の多くは、削る、抜く、切開するなどといったように医科領域でいうところの外科処置の一種であることも頭の中に入れておいていただきたい内容です。

 

みなさんはもし自分がケガをしてその傷の縫合処置を受けるとなった場合、以下の2つのどちらを選択されますか?

A. とにかく早く治してほしいから、傷口の洗浄や消毒はなしにして傷口だけ縫合してほしい

B. 術後、傷口が感染したり、きれいに治らなかったりすると困るから、しっかり傷口の洗浄、消毒を施してから縫合してほしい

おそらくほとんどの方は”B”を選択されるのではないでしょうか。
それは、傷口に菌が残ったままでは治療しても予後が悪くなることが予測できるからだと思います。

たとえば歯科領域におけるケガはむし歯で、菌は歯石や歯垢(=プラーク)です。

菌が残ったままではむし歯の治療をしても予後が良くない可能性が高いということは容易に予測できます。
したがって、お口の中の細菌の数をコントロールすること(プラークコントロール)はむし歯治療の予後を大きく左右する重要なポイントだと考えています。

そのため船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックでは、むし歯治療を始める前にまず歯石を除去し、ブラッシング指導(歯磨き指導)を行い、お口の中の細菌の数を減少させることを優先しています。

 

むし歯治療にも治療計画が重要!

突然ですが、ひとつの建物を建設する場合、どのようなことを考える必要があるでしょうか?

その建物を建設する地域はどんな気候で土地はどのような状態なのか、基礎はどれぐらいの深さまで埋掘り下げて、柱がどこに何本必要で、窓はどの方角にどれぐらいの大きさのものを付けて、水回りはここに集約したいから配管はここに…などたくさんのことを考慮しなくてはなりません。

そして、その設計図面を何度も練り直して最終的にこれでOKとなったらいよいよ建設工事が始まるといった流れかと思います。

実はむし歯や歯周病治療についても建物の建設と同じような考え方が必要です。

その患者さまのお口の環境はどのような状態か、どこにどのような状態の歯が何本あるのか、歯が埋まっている基礎の部分である顎の骨はどのような状態か、何か全身疾患を患っていないか、アレルギーはないか、お薬はどんなものを服用しているのか、その患者さまはどのような治療をご希望されているのかなど他にも考慮しなくてはならない項目がたくさんあります。

そして建物同様、1年毎に建て直したりするようなものではなく、何年も何十年も問題なく生活ができるようになることを期待されているのが歯の治療なのです。

そんな歯科治療に対して、建物でいう設計図面のような計画が何もなく、いきなり治療を始めてしまうというのは非常に危険だということがわかっていただけると思います。

歯の治療も悪くなってしまった部分をそこだけ治すのではなく、なぜそこが悪くなってしまったのか、将来お口全体でどのような不具合が起こる可能性があるのかを踏まえてしっかりと治療計画を立てた上で治療を開始することが重要なのです。

行き当たりばったりの治療では、その後思わぬ不具合が生じて余計に治療が増えたり、治療しても長持ちしなかったりすることが多くなってしまうことが考えられます。

 

まとめ

歯医者が苦手という方はまだまだたくさんいらっしゃいます。
そして、多くの方ができるだけ通院回数を少なくしたいと考えていると思います。

しかし、通院回数を少なくすることを優先しすぎることはかえって再治療が必要になるリスクを上げてしまいかねません。

しかし、通院回数を少なくすることを優先しすぎることはかえって再治療が必要になるリスクを上げてしまいかねないことを知らない患者さまが多いこともまた事実です。

わたしは歯科治療は歯科疾患を治療し、その後できるだけ長くその歯の健康を維持し、健康な生活を送ることが大きな目的・目標の一つであり、決して治療回数を少なくすることが一番の目的ではないということを患者さまにご理解いただきたいと思っています。

船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックでは、患者さまのご自身のお口の中に興味を持っていただき、歯が人生においてどれほど重要なものであるかをしっかりとお伝えし、今後も患者さまの”健口”から”健康”につなげられるようスタッフ一同努力していこうと思います。

それでは!

公益社団法人  日本口腔外科学会  認定医
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千葉県船橋市  森谷歯科クリニック  院長
歯科医師  丸林浩太郎

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院長丸林 浩太郎

船橋 森谷歯科クリニック 院長

1980年 福岡県福岡市生まれ。
東京歯科大学歯学部卒業後、7年間口腔外科にて勤務。
2014年からの5年間医院の分院長として勤務したのち、2019年に船橋 森谷歯科クリニック院長に就任。

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歯科医師丸林有紀子

船橋 森谷歯科クリニック 歯科医師

1980年 千葉県船橋市生まれ。
東京歯科大学歯学部卒業後、総合病院や歯科医院にて勤務したのち、森谷歯科医院(船橋 森谷歯科クリニックの前身)を前院長から引き継ぎぐ。
「お口の健康は心と体の健康」として患者様と協力しながら予防や治療に取り組む。

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