食事には必要不可欠!唾液の働きについて
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 田村麻希
こんにちは!
千葉県船橋市の歯医者、船橋森谷歯科クリニック、歯科衛生士の田村です。
今回は食事には必要不可欠!唾液の働きについてお話ししたいと思います。
唾液は何のために分泌されるのでしょう?
皆さんあまり深く考えてみたことはないかと思います。
実はたくさんの働きをしてくれています。
その中でも”食べる”ときにしてくれている働きを掘り下げてお話しします。
唾液の役割とは?
唾液の役割は
1. 口の中のお掃除
2. 発音をしやすくする
3. 虫歯を防ぐ
4. 粘膜を保護する
5. 細菌が増えるのを防ぐ
6. 消化の手助けをする
7. 味を認識する
8. 食べ物をまとめる
合計8つもあります。
その中でも今日注目するのは
消化の手助けをする
味を認識する
食べ物をまとめる
働きについてです。
唾液には2種類あります。
ひとつ目は安静時唾液と呼ばれる常に出ている唾液、ふたつ目は刺激時唾液と呼ばれる食事などのお口の中に刺激が加えられた時に出る唾液です。
この刺激時唾液が食事の時に大きな役割を果たしています。
消化の手助けをする
唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。
アミラーゼは噛むことによって食べ物と混ざり、食べ物に含まれるでんぷんを糖に分解し消化されやすい状態にしてくれます。
お米をよく噛むと「甘い」と感じることがありますよね?
それはお米に含まれるでんぷんが糖に分解されたからなんです!
チョコレートやケーキなどの甘い食べ物ではなくても、お米やお芋などのでんぷんが含まれる食べ物はお口の中で糖に分解されるので虫歯になるリスクがあります!注意しましょう。
味を認識する
舌には味を感じるための味蕾という器官があります。
食べ物の味を構成している物質が唾液に溶け込み味蕾に届けられることで味を感じることができます。
唾液が少なくなると、味蕾へ味を構成している物質が届きにくくなってしまったり、舌と食べ物がこすれて炎症を起こしてしまうと味蕾が傷ついてしまい、正常に機能しなくなってしまうことで味を感じにくくなってしまうこともあります。
食べ物をまとめる
私たちは食事をするとき噛んで飲み込みます。
なぜ噛むかというと唾液と食物が混ざり、食塊という団子のようなものをつくり飲み込みやすい塊にしているのです。
パンやスナック菓子などのパサパサしているような食べ物はそのまま飲み込もうとすると口の中で粘膜に張り付いてしまい飲み込みがうまくできませんし、むせてしまう原因にもなります。
これを防ぐために唾液と混ぜてひとつの塊にするのです。
またご飯などのパラパラしているものも喉の方でバラつかないように飲み込みやすくしています。
正常な唾液の量とは?
皆さん、1日にどれくらいの量の唾液が出ていると思いますか?
なんと、平均でおおよそ1リットル~1.5リットルも出ているんです!
自分では正常な量の唾液が出ているか確かめるのは難しいですが、
「なんとなく口が乾いているかも?」「パンがパサパサして飲み込みにくい・・・」など生活していて不快感を感じたら唾液が少ない可能性があります。
お口が乾燥する原因は薬による副作用やシェーグレン症候群、緊張をしている時、喫煙などいくつかありますが、加齢による場合も多いです。
お口の中が乾燥していると先ほどお話しした通り飲み込みにくくなったり、むせてしまったりする原因になります。
そのような方は食事の前に唾液腺マッサージを行っていただくと効果的です。
まとめ
軽視しがちですが、唾液はとてもたくさんの働きをしています。
今回は食事のときの主な働きについて注目しましたが、虫歯予防や舌などの粘膜の保護、お掃除と発音の手助けと多方面に渡って活躍しています。
そのため、唾液の量が少なくなると多くの弊害が出てきます。
当院にご来院いただている患者さまからも「最近口の中が乾燥しているかも」とご相談を受ける事があります。
先ほどお話したように正常な量の唾液が出ているのかを自分で確かめるのは困難です。
なんとなくでも「あれ?」と感じた方はぜひお気軽に当院へご相談ください。
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
ILSC即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 船橋森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 田村麻希