Director's Dental Blog
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 高波可奈子
みなさんこんにちは。
森谷歯科クリニック歯科衛生士の高波可奈子です。
前回は「フロスを通すと引っ掛かる原因は?」という内容のお話でした。
むし歯は磨きにくい奥歯によく発生します。
痛みがない初期むし歯の場合、フロスを使ってるときに糸がほつれたり切れてしまうことでご自身でむし歯に気付くことがありますので、セルフケアとしてのフロスはむし歯予防やむし歯の早期発見に繋がるとても大切な習慣です💡
できるだけ一日一回はフロスを通してその日のうちに歯と歯の間の汚れをリセットする習慣をつけていきましょう。
前回のブログに詳しく内容が載っていますので、こちらもぜひご覧ください!
(前回ブログ「フロスを通すと引っ掛かる原因は?」はこちら!)
さて今回は入れ歯にしてからの口腔乾燥についてお話したいと思います。
入れ歯(とくに総入れ歯)をお使いの方で
「入れ歯にしてからなんだか口が乾くなあ」
と感じた事はありませんか?
なぜ入れ歯をいれると口が乾くのでしょうか?
それは唾液の分泌機能が低くなるからです。
本来自分の歯で噛んでいるときには歯周組織のひとつである歯根膜から食感を感じることで脳に唾液分泌の信号が送られていくのですが、入れ歯になるとその機能が低下してしまいます。
それに伴って唾液の分泌が少なくなり入れ歯を入れているとお口が乾くような感じがするんですね。
唾液の分泌が少なくなると
・口臭がする
・口が乾いて話しにくい
・食事が飲み込みにくい
などの口腔機能不全の症状がでたり、唾液には抗菌作用やお口の中を清潔に保つための自浄作用などがありますが、ご自身の歯が残っている場合はその機能が弱くなる事でむし歯や歯周病の発生リスクが高くなります。
また唾液の分泌機能の低下により、入れ歯にしてから前よりも食事の味(食感)が変わったような気がしたり噛みにくい、噛んだときに入れ歯が当たって痛みを感じるなどなにかと不便な部分が出てきます。
入れ歯はあくまで失ったご自身の歯の代用品です。
もともとあった自分の歯のように同じように好きなものを何も気にせず食べるといったことが、入れ歯が大きくなればなるほど難しくなってきます。
当然といえば当然ですが、自分の歯での食事が一番おいしく感じられるということですね。
なお入れ歯による口腔乾燥の他にもシェーグレン症候群や甲状腺機能障害、糖尿病などの全身疾患や、服薬による副作用、妊娠などによるホルモン分泌の変化によって唾液の分泌が少なくなることもあるので、まずは専門医での受診をおすすめします。
①唾液腺マッサージ
唾液の分泌を促すのに効果的なのが唾液腺マッサージです。
唾液腺は主に耳下腺、顎下腺、舌下線の3種類があります。
その唾液腺をマッサージすることで唾液の分泌を促進する効果があります。
②口呼吸の改善
口呼吸をしているとお口の中が乾燥しやすくなります。
口呼吸をしてしまう習慣があるようなら鼻呼吸を意識したり、鼻づまりや鼻炎などの症状がある場合は耳鼻咽喉科などでの治療を受けましょう。
③水分補給
日常生活の中で意外と忘れがちですが、気づいたときにこまめに水分補給をすることで口腔乾燥や口臭を防ぐことができます。
④食事をよく噛む
たくさん噛むことで唾液分泌の信号が伝わりやすくなります。
一口ごとに噛む回数を決めたり、すぐに飲み込まないように意識してみましょう。
上記以外にも口腔保湿効果のあるマウススプレーやジェルの使用もおすすめです。
気になる方はお気軽にお問合せください。
今回は入れ歯とお口の乾燥についてお話ししました。
実際に診療にあたっていて、様々な事情で歯を失ってしまう方はいらっしゃいますがいずれにしても自分の歯に勝るものはありません。
今ある歯をできるだけ長く保っていくためにも正しい歯みがきと定期的な検診で健康的なお口を保っていきたいですね。
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 高波可奈子
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