Director's Dental Blog
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 花山明日香
こんにちは!
千葉県船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックの歯科衛生士、花山明日香です。
前回は「歯の役割」についてのお話でした。
今回は歯の形態についてのお話です。
そもそも歯の形は動物の種類によって異なりますが、同じ動物の場合、同じような歯の形をしていることをご存じですか?
もちろんそれは人間にも当てはまります。
例えば前歯は四角くつるっとした形態をしていたり、臼歯(奥歯)はでこぼこしていたりしていますよね。
そして臼歯のでこぼこの数も実は決まっているんです。
多くの場合はある程度決まった形をしているのですが、時々歯の形態が正常とは異なっている場合があるんです。
今回はそんな「歯の形態異常」についてお話ししていこうと思います。
生まれつき歯の形が正常な形と異なっていたり、本来の歯の本数より多く生えてきたりすることを、形態異常といいます。
歯の形態異常には次のようなものがあります。
矮小歯(わいしょうし)
本来の歯の大きさと比べると、小さい歯のことをいいます。
本来の歯よりも小さく生えてくるため、スペースが空いてしまい歯と歯にすき間ができやすいため、歯並びに影響を及ぼすことも多くあります。
さらに、他の歯に比べて抜けるのが早い傾向があります。
巨大歯
矮小歯とは逆に本来の歯の大きさと比べると、大きく生えてくる歯のことをいいます。
本来の歯よりも大きく生えてくるため、歯が並ぶだけのスペースが足りず、歯が重なってしまい、歯並びに影響を及ぼす可能性が高いくなりす。
この二つに関しては、矯正治療をすることで歯並びを整え、むし歯や歯周病のリスクを低下させることができます。
結節
結節とは、奥歯の噛む面や側面、前歯の裏側などにできる突起(でっぱり)のことを指します。
中心結節
中心結節とは小臼歯の噛みあわせの面にできる結節です。
噛む面にできるため非常に折れやすく、折れてしまうと神経の治療が必要となる可能性があります。
また、結節の周りには溝ができ、汚れが溜まりやすくむし歯になるリスクが高いのも特徴の一つです。
カラベリー結節
カラベリー結節は上の大臼歯の内側にできる結節です。
中心結節とは違い、折れる心配はあまりありませんが溝が深く汚れがとても溜まりやすいです。
また、内側にできるため磨きにくく、むし歯になるリスクが高い歯の形態異常です。
切歯結節
切歯結節は切歯(上の前歯)の内側にできる結節です。
中心結節同様に、結節の周りは溝が深く汚れが溜まりやすくむし歯になりやすくなります。
また、上の歯の内側は鏡で見ることが困難なこともむし歯になるリスクが高くなる理由の一つです。
結節の中には神経が通っているため、折れてしまうと神経がむき出しになり炎症を起こしてしまいます。
最悪の場合、神経を抜く治療が必要となる場合があります。
神経を失った歯は健全な歯と比べ寿命が短くなってしまう傾向にあります。
対処法としては、結節が折れたり汚れが溜まらないように結節の周りをプラスチック(コンポジットレジン(CR))で埋める方法と結節自体を少しずつ削り、段差をなくしていく方法の二つがあります。
本来の歯の数は親知らずを除いて28本ですが、それよりも多く生えてきてしまう過剰歯なども歯の形態異常の一つです。
今回は歯の形態異常についてお話ししました。
歯の形態異常は気づかぬまま放っておいてしまうと、歯並びや噛み合わせが悪くなってしまったり、むし歯や歯周病のリスクが高くなったり、場合によっては神経の治療の必要となり、歯の寿命にも影響を及ぼす場合があります。
しかし早めに対処することでそれらのリスクを低下させることができます。
自身で判断するのはなかなか難しいと思いますが、気になった方は一度歯科医院を受診してみてはいかがでしょうか?
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
歯科衛生士 花山明日香
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