Director's Dental Blog
こんにちは!
森谷歯科クリニックの院長丸林浩太郎です(^o^)/
前回はマタニティ歯科と題して、妊娠中のリスクや妊娠性歯周炎と全身疾患との関わりなどについてのお話でした。
今回はマタニティ歯科の第2弾として、『妊娠中の歯科治療やレントゲン撮影』についてお話していきたいと思います(^^)
妊娠には初期、中期(安定期)、後期と3つの期間に分けられますが、どの期間に歯科治療を受けるのが良いと思いますか?
何となくわかると思いますが、妊娠中期が最も適しています。
妊娠初期(4~15週)、とくに妊娠4~12週は脳や臓器、顔などの大切な器官がつくられる大切な時期なので、その期間には母体にストレスをなるべくかけないほうがよいです。
また出産間近の妊娠後期はもちろん母体にストレスをかけないほうがよいですよね。
ということで、妊娠中に歯科治療を行うのは妊娠16週以降の安定期が望ましいですね。
治療の内容については一般的な歯科治療は特に制限はないと思ってよいと思います。
入院して全身麻酔をかけて手術をするとか特殊な場合は別です。
一般的なむし歯治療でも、麻酔を使う場合は少し気を遣います。麻酔の薬自体はあまり気にする必要はないのですが、麻酔の針を刺すときに一番気を遣います。残念ながら表面麻酔を塗っても、針を刺す痛みがゼロになるわけではないですし、痛みというのはからだにとって危険信号ですから(´・_・`)
ママが感じているストレスは直接お腹の中の赤ちゃんにも届いてしまいますからね(u_u)
それから何より気をつけなければならないのはやっぱり薬です!
ママとお腹の中の赤ちゃんは直接血管でつながっていますので、必ずお薬の成分は赤ちゃんにも届きます。
ただ、ママの体内で代謝されてから赤ちゃんに届きますので、ほとんど気にされなくても大丈夫と思いますが、もしものことがあった場合に後悔しきれませんので、飲まなくていい薬はできる限り飲まないのが理想ですよね。
ですので、妊婦さんでも服用できる薬を処方します。歯医者さんで処方するお薬はそんなに種類があるわけではなく、歯ぐきが大きく腫れてしまったり、膿が溜まってしまっているときに処方する抗生物質(化膿止め)と、抜歯したりしたときに処方する鎮痛剤(痛み止め)、そして含嗽剤(うがい薬)ぐらいです。
もちろん当院では妊婦さんでも使えるお薬をお出ししていますよ(^。^)
それから妊婦さんで気を付けないといけないことといえばやはりレントゲンですよね( ˘ω˘ )
レントゲン撮影はX線を使いますので、心配される妊婦さんはとても多いです。
結論から言うと、歯科で使われているレントゲンは、X線の照射量も少なく、心配ないと言っていいと思います
当院では最新のデジタルレントゲンを導入しています。従来のフィルムのレントゲンと比べ、X線の被ばく量は1/5程度です。さらにレントゲン撮影の際は全員に防護エプロンを着用してもらっていますのでご安心ください(^o^)/
それに実は私たちは日常生活の中でもいろいろなところで放射線を浴びているんです。
宇宙や大地、空気中や食べ物、水や牛乳からも放射線を浴びています( ゚д゚)
日本での1年間に浴びる放射線(自然放射線)の量は約1.5mSv(ミリシーベルト)です。
歯科用CT(1回)は0.1mSv、歯医者さんで最もよく撮られている歯科パノラマ撮影(1回)は0.03mSv、歯1本ずつ細かく撮影する歯科口内法(デンタル)撮影(1回)については0.01mSvとほとんど気にする必要のない線量だということがわかってもらえると思います。
とはいっても無駄な検査はするべきではありませんよね( ˘ω˘ )
とくに妊婦さんとしては生まれてくる赤ちゃんに何かあったときに「あの時のレントゲンのせいかもしれない」と責任を感じてしまうのは非常に残念です。
なので、当院では基本的に妊婦さんにはレントゲンを撮らないようにしています。
今回は「妊娠中の歯科治療やレントゲン撮影」についてお話をしました。
ぜひ参考にしていただければと思います!
今後も妊婦さんに限らず、患者さま全員が安心して歯科治療を受けてもらえるように情報発信していけたらと思います!
それでは(^-^)/
森谷歯科クリニック 院長 丸林浩太郎