Director's Dental Blog
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
ILSC 即時荷重研究会 理事
千葉県船橋市 森谷歯科クリニック 院長
歯科医師 丸林浩太郎
こんにちは!千葉絵県船橋市の歯医者、森谷歯科クリニックの院長丸林浩太郎です。
前回は「口(歯)って敏感?鈍感?」という内容でした。ぜひ参考にしてみてください。
≪前回ブログ「口(歯)って敏感?鈍感?」はコチラ≫
今回はむし歯の治療中の食事についてのお話です。
むし歯の治療中、「治療中の歯では物を噛まないようにしてくださいね」と歯医者さんに言われた経験がある方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、治療中の歯の状態にもよりますが、むし歯治療中の歯でも物は噛んでもOKです。
しかしできるだけ噛むのは控えたほうがよいということは間違いないと思います。
そしてむし歯治療中の歯で物を噛む場合には条件があります。
1.痛みがない
2.歯の組織が十分に残っている
大きくはこの2つです。
治療中の歯に求められる条件は大きく2つですが、食べるもの(噛むもの)にも条件があります。
1.硬いものは避ける
2.粘着性の高いものは避ける
3.ぎゅっと噛みしめなければならないものは避ける
治療中の歯で物を噛むというのは、いわばケガをしている手や足を積極的に使うことと同じといってもいいでしょう。
ケガをしている手や足に積極的に負担をかけて使う人はいないと思います。
むし歯治療中の歯も同じです。
そしてむし歯治療中の歯は歯が薄くなっていることもありますし、仮詰めの材料で埋めてあることもあります。
歯が薄くなっているところに硬いものを噛めば当然欠けてしまうこともありますし、仮詰めの状態の歯で粘着性の高いものを噛めば当然仮詰めが取れてしまいます。
例えば詰め物の型を取った後に歯が欠けてしまうと、もう一度型取りからやり直しです。
しかも欠けた部分は面が粗造なため、再度歯の形態修正が必要となるため、さらに歯を削ることになってしまいます。
また、例えば歯の根っこの治療(神経の治療)の途中の場合、歯の丈夫さが正常の歯と比べると低くなっているため、歯が立て割れしてしまうこともあります。
≪関連情報「歯の根の治療(歯の神経の治療)はなぜ回数がかかる?」はコチラ≫
歯は縦方向に割れてしまうと最悪の場合、抜歯になってしまうこともありますので、特に歯の神経の治療の最中は硬いものを噛むのは避けたほうが良いでしょう。
≪人気ブログ「抜歯の後はうがいをしたほうがいい?しないほうがいい?」はコチラ≫
ある程度食べても良いもの
・豆腐や煮物など、歯に力がかかりにくいやわらかいもの
・芋やかぼちゃなどのほくほく食べられるもの
・山芋やセロリなどシャキシャキ噛み切れるもの
できるだけ避けたほうが良いもの
・パンやお肉、魚などのギュッと噛みしめなければならないもの
・ガムやキャラメルなど、粘着性が高く歯にくっつきやすいもの
・せんべいやピーナッツなどそれそのものが硬いもの
当然と言えば当然ですが、歯に負担がかかるものは避けていただきたいということですね。
むし歯の治療中、食事がしにくくなってしまうのはある程度は仕方ないところがあるのが現実です。
しかし、絶対に治療中の歯で噛んではいけないということではないということです。
治療中の歯の状態をしっかり理解して、噛んでも大丈夫なもの、噛まないほうがいいものを把握することが大切ですね。
もちろん治療を受けている歯医者さんに聞いておくことが一番であることが間違いないのは言うまでもありません。
歯の治療を予定通り完了させるためにも、治療期間中の食事にもしっかり気をつかっていただくことは非常に重要なんですね。
それでは!
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
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